1967年京都に生まれる。1993年、東京学芸大学教育学部芸術課程書道専攻科卒業。同年株式会社フジテレビジョン入社。FNS歌謡祭、SMAP×SMAP、僕らの音楽、HEY!HEY!HEY!、MUSIC FAIR、Love musicなど演出・チーフプロデューサーを経て、2021年『巨大映像で迫る五代絵師 北斎・広重・宗達・光琳・若冲』展 クリエイティブディレクター。主に音楽番組を手掛け、映像制作から映画監督まで2000曲以上演出する。その一方で入社以来、鯖大寺鯖次朗として時間を見つけては手遊(てすさ)びに字を書いてきた。かつて志した書道を追求する為、2022年3月同社を退職する。
(敬称略)
近畿大学附属高校時代に書道の授業を川野涼風、奥野桜洲両師に書道の手解きを受ける。当時の凡ゆる学生書道展へ出品し、数々の賞を受賞する。生涯書作に生きることを決意し、上京。東京学芸大学の書道専攻科に進学する。在学中に読売書法展入選、毎日書道展入選。授業では小木太法教授から石碑を中心にした碑学を学び、相川鉄崖教授からは、明清時代を中心とした帖学を学ぶ。篆刻は多くの影響を受けた古川悟、また石川九楊非常勤講師からは『書とは何か』に付いて氏の学問を徹底的に追い求め、後に自身が書の現代性を意識する取っ掛かりとなる。
影響を受けた古典書家は空海と王羲之。二氏を継承する貫名菘翁と王鐸までを研究範囲とした。米芾、西村桂洲に私淑。書道専攻科の卒業研究は開通褒斜道刻石。この石碑は小木太法研究室で徹底的に議論、研究する。さらに書道と現代美術の追求をするため同期の山本尚志と留年し、学内の美術館を全館使い毎月いち日だけ『文字の模索展』を開催。ギャラリーUNAC TOKYOで井上有一の膨大な作品整理のアルバイトをする。卒業と同時に書道界に思うところが有り、この世界から離れる。
しかし2022年8月31日、凡そ30年の時を経て板谷栄司with鯖大寺鯖次朗、書道家として始動する。